私淑

暑かったり寒かったり

2022-10-25

・朝起きて『百花』を観に行きました!すべりこみ!以下ネタバレを含みます。



・(以下ネタバレ)思ったよりず~っと、終始仄暗くてウウ…となっていた。認知症とかピアノとか、個人的に割と近しくて身に覚えのある要素が多いということも関係しているのだろうけれど。

・わたしは俳優として菅田将暉さんがとても好きですが、そういう菅田将暉さんの良さがめちゃくちゃ出ている気がした。自分の考えていることをはっきり名言しない役柄が、いつもぴったりはまっている。『生きてるだけで、愛。』を見返したくなった。

・観客の感情移入をもたらすための装置として、そういうキャラクター性が機能しているんだろうな~とも思った。すごくありふれた感想だけど、「認知症の親を持つ息子/娘」という立場に感情移入できる人はきっと大勢いるのだろうなと思うと、せつないしかなしい。

 

・冒頭、認知症の症状を表現するために映像が延々とループする技法が使われていて(どうやって撮るんだろう)、悪い夢を見ているときみたいだな…と思っていたら、後半で百合子がシューマンの〈トロイメライ〉を弾いていた。Träumerei=夢、夢想。普通にきれいな曲だし有名だからそこまで深読みする必要ないんだろうけれど、認知症患者が〈トロイメライ〉を弾くって!しかもシューマン精神疾患に苦しみながら死んだし!なんか皮肉かもと思った。

・他にもクラシック曲が4曲くらい使われていたけれどいい具合に陳腐な選曲で、持たせたい意味がなんとなく伝わってきたから逆に良かったかもしれない。百合子がのちに夫になる男にピアノを教えてるときになんとな~くそういう雰囲気になって手を絡ませるのが、目撃したことはないけど実際ありそうで、湿っぽいリアリティが嫌でした。

 

・全体として、葛西家のいろんな問題が何重にも重なり合っているおかげで問いかけているテーマが多くて、若干消化不良感もあるかも。認知症の親を持つこと、過去の不和を抱えつつ家族だからうまくやっていくこと、親になること、夫婦愛、忘れてしまうことは悪いことなのか/それとも人間として自然なのか、AIと重ね合わせることで見える人間らしさ…とか…。

・でも逆に、このごちゃっとした感じがそのまんま人生かもしれない!

 

・ネタバレ終わり!

・お店のラーメンを久しぶりに食べたら、「ラーメンって好きだけど好物ではないかも…」と気づいてしまった。わたしの周囲のラーメン狂の気持ちは理解できない。おいしいし大好きだけどね。

 

・映画観て学校行ったら一日が終わってしまった。ちゃんと月~金と土日のメリハリをつけるのが今週の目標。卒論ほんとうに大変なんだけど、頭がよくてやさしい学友も考察終わってないけど必死に書いてる…とわたしと同じことを言っていたのでもう自信をもって進める…。今のところ毎日集中できてはいるから(えらい!)この調子でがんばりたい~~~。

 

・練習して卒論触って寝ます!寝る!